糖尿病・代謝内科
特色
糖尿病・代謝内科は2005月1月に新設され、糖尿病を中心とした高脂血症、肥満などの生活習慣病をターゲットとして診療に取り組んでおります。
日本における糖尿病患者さんは年々増加の傾向にあり、平成19年に実施された糖尿病実態調査では糖尿病が強く疑われる人は約890万人、可能性を否定できない人を合わせると約2,210万人と糖尿病は国民病ともいえる状況となっており、糖尿病に関連する医療費は一兆円を軽く突破しています。
まさに糖尿病は国家的問題となっています。
糖尿病が恐ろしいのはあまり症状がなく、気づいたときには進行してしまっていることです。とくに糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症の三つの合併症が問題となります。糖尿病神経障害では足のしびれやひどい場合には足の壊疽が発生し、糖尿病網膜症が進行すると視力障害や失明の可能性があります。
さらに糖尿病腎症が悪くなると慢性腎不全になり人工透析が必要となります。
また、最近では脳梗塞や心筋梗塞の原因となる動脈硬化症の原因の一つとして注目されています。
このような糖尿病合併症を防ぎ、さらには糖尿病の早期発見などを目的とする糖尿病診療における地域の中心となるべく日々の診療を行っています。
日本糖尿病療養指導士(CDEJ)
日本糖尿病療養指導士とは、糖尿病とその療養指導に関する幅広い専門知識をもち、患者さんの生活を理解し、適切な自己管理ができるように援助する役割を持つ看護師、栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士に与えられる資格です。
糖尿病が急増している現代社会で、糖尿病療養指導が糖尿病の治療そのものであるとの考えから、糖尿病患者様に対する生活指導のエキスパートとして認定された資格です。
当院では現在10名の日本糖尿病療養指導士が在籍しており、外来及び入院患者様に対する糖尿病療養指導の中心的役割を担っております。
診療内容
糖尿病を診療の中心とし、さらに高脂血症、肥満など生活習慣病と甲状腺疾患を中心とした内分泌疾患を担当しています。
主な検査・医療設備等
- 済生会和歌山病院糖尿病ケアチーム(DCT)
- 糖尿病合併症を防ぐためには、食事療法や運動療法を徹底し、さらに経口薬やインスリン注射で血糖値を正常化することが必要になりますが、良好な糖尿病コントロールのためには、患者さんの自覚と努力がどうしても必要となります。
そのためには糖尿病がどの様な病気であるか、なぜ自己管理が必要か、どの様に自己管理をしていくかなどについて十分知っていただくことが大切です。
当院では糖尿病患者さんへの指導を糖尿病専門医および薬剤師・看護師・臨床検査技師・管理栄養士・理学療法士からなる糖尿病療養指導士で構成される済生会和歌山病院糖尿病ケアチームが担当しています。
診療の場での栄養指導、療養指導をはじめ、月一回の糖尿病教室、年一回のウォークラリーや調理実習、夕べのつどい(懇談会)を企画しています。 - DCTメンバー
医師 英肇/小池 諒/福田咲子/藤原舞美 看護師 櫻井恵理/木下千恵*/岡本真紀/山下明美/塩崎美稀/西野舞/堂前世里奈 薬剤師 澤本成史*/沼奈緒美/角奈々美 臨床検査技師 阪本郁代*/山下麻美 理学療法士 南和幸/藤野武英*/井村泰恵/松本紘都 栄養管理師 原田玲子/谷山優佳/硯祐賀子 事務局 上別府仁美/大谷朋也 - 糖尿病教室
- 糖尿病コントロールがうまくいくかどうかは患者自身がどれだけ真剣に糖尿病療養に打ち込めるかにかかっています。
そのためには糖尿病がどういう病気であり、どのような治療が必要であるか、また日々の生活のなかでどのようなことに気をつけていかなければならないかなど、糖尿病療養について正確な知識を持っていただかなければなりません。
このような内容についてDCTメンバーがわかりやすく講義しています。- 日時:毎月第三水曜日14時より(変更の場合あり)
- 場所:済生会和歌山病院7階多目的ホール
詳しくは、栄養管理科の栄養指導(集団)をご覧下さい。
スタッフ紹介
部長(副院長兼務)英 肇
- 経歴・所属学会等
- 昭和57年 和歌山県立医科大学医学部卒業
- 和歌山県立医科大学 臨床教授
- 認定資格等
- 日本糖尿病学会専門医・研修指導医
- 日本内科学会認定内科医
- 日本病態栄養学会認定 栄養サポートチーム(NST)コーディネーター
医師太地 真衣美
- 経歴・所属学会等
- 平成25年 和歌山県立医科大学医学部 卒業
- ICD(インフェクションコントロールドクター)
- 認定資格等
- 日本糖尿病学会専門医
医師福田 咲子
- 経歴・所属学会等
- 平成26年 和歌山県立医科大学卒業
- 認定資格等
- 日本内科学会認定内科医
医師虎谷 恭兵
- 経歴・所属学会等
- 2020年 近畿大学卒業