年始あいさつ
2025 年 (令和7年) 乙巳の年、発展を期待して
謹んで新年をお祝い申し上げます。皆様におかれましては、良き新春を清々しい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年もひとかたならぬご厚情を賜りましたことに心から感謝いたしております。
皆様方のお陰で無事に2025年(令和7年)の乙巳(きのとみ)の年を迎えることができました。
世間では新型コロナウイルス感染症のパンデミックがなかったように社会活動はコロナ禍前に戻ってきていますが、当院では、新型コロナウイルス感染症への対応や感染症対策の強化は引き続き感染対策チームが中心になって取り組んでおります。未だ、受診時や面会時に患者さんやそのご家族に大変ご不自由をおかけしていると感じていますが、院内クラスターの発生やご高齢の患者さんの重症化への懸念は否めないための対応であることをご理解いただき、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
さて、老朽化した建屋での一般診療、救急診療、手術等等は昨年も皆様方のおかげで何とか乗り切ることができました。当院は和歌山医療圏の災害支援病院となっていますが、最近の地震や豪雨でも支障が出ているのが現状で、災害時の医療の支援ができるのか不安は否めません。恩賜財団済生会の病院は独立採算制であるため自院の収支を改善しないことには病院の改修や新築移転など夢のまた夢と言わざるを得ません。当院のビジョンとして、救急医療の充実、医大、日赤、ろうさい病院の高度急性期を担う病院や当院に登録いただいている病院と診療所に加えて介護施設、福祉施設との連携と患者さんの満足度の向上につながる安全で質の高い医療の提供をあげていますが、それに向けて今年も職員一丸となって真摯に立ち向かう所存です。
2025 年は「乙巳(きのとみ)」の年です。乙(きのと)は、十干の2番目で「木」の要素を持ち、草木がしなやかに伸びる様子や横へと広がっていく意味を持つようです。また巳(み・へび)は、神様の使いとして大切にされてきた動物で、脱皮を繰り返すことから不老不死のシンボルともされています。そのため乙巳(きのとみ)の年は 、「 再生や変化を繰り返しながら柔軟に発展していく」年になると考えられているようです。当院がさらに「発展」できることを期待していますが、皆様におかれましても乙巳の年を実感できる年になることを祈念いたしまして新年の挨拶とさせていただきます。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます
和歌山病院 院長 川上 守